研究成果 - 手書き

Writing

Comic

Ambient

Memory

手書き文字にアニメーションを付与して印象を拡張
皆さんは普段,手書きで文章を作成する機会がどのくらいありますか?.
この研究では,オンライン上の手書き文字に対して波状のエフェクトを追加することによって文字に新たな印象を付与することを目的としています.評価実験から怒りや悲しみの感情が伝わりやすくなる傾向にあることが明らかになりました.これはカラオケの歌詞やオンライン上での手紙など,さまざまな場所で応用が効くと考えています.
エンタテインメントコンピューティング2015に投稿し,デモ発表および口頭発表をしてきました.

佐藤剣太, 中村聡史, 鈴木正明: 個性豊かな手書きメッセージ生成手法の提案, エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集, Vol.2015, pp.499-508 (2015-09-18).
電子コミックや写真の印象を変えることは可能か?
上述の発表成果を電子コミックのオノマトペとして応用したものです。ユーザの読み込ませたコミックの1シーンや写真に対して手書き文字を重畳し,アニメーションを付与することによって新たなコンテンツを生み出すことを目的としています.
第30回人工知能学会全国大会(JSAI2016)に投稿し,デモ発表および口頭発表をしてきました.

佐藤剣太, 中村聡史, 鈴木正明: 電子コミックの表現を豊かにする手書き文字アニメーション生成手法, 第30回人工知能学会全国大会論文集(JSAI2016), Vol.4L4-4in2, pp.1-4 (2016-06-09).
そもそも,どんな印象が増幅可能なのか?
上述の成果ではプロトタイプの実装ができていたものの,具体的にどういった印象が増幅できるかについて定量的な分析を行っていませんでした.
この評価実験では色や太さといった要素を排除し,純粋にストロークへのアニメーション付与が増幅できる印象について多重比較を行いました.ここでの印象語には,プルチックの感情の輪で定義されているものを利用しています.
その結果,「驚き」や「怒り」など,多くのユーザがイメージしやすい印象についてはアニメーション付与が一定の効果を発揮できることが明らかとなりました.

佐藤剣太, 中村聡史, 鈴木正明: 印象増幅のための手書き文字へのエフェクト付与手法, 情報処理学会論文誌, Vol.59, No.9, pp.1761-1773 (2018-09-15).